@article{oai:cuc.repo.nii.ac.jp:00002134, author = {杉浦, 一雄 and スギウラ, カズオ and SUGIURA, Kazuo}, issue = {1}, journal = {千葉商大紀要}, month = {Jun}, note = {P(論文), 本稿は、『源氏物語』における「絵合」の行事を取り上げ、そこに込められた作者の真意を明らかにすることを目的としている。これまで「絵合」の行事は、光源氏が宮廷内での勢力を拡大するための「政治的」な催しとしてもっぱら解釈されてきた。すなわち、一見優雅で華麗な描写の背後に政権獲得への激しい政争が隠されていると一般に理解されてきたのである。しかし、本稿ではそうした通説を排し、少なくともこの時の光源氏は、新たな文化的伝統の創始にこそ意義を見出だす人物として設定されていることを主張する。その根拠の一つが、「絵合」の準拠とされる「天徳内裏歌合」の冒頭に掲げられた「御記」の記述である。ここには、この「歌合」の催しが日本的な風雅の道が廃れることを愛惜するゆえに開催されたとあり、仮りにも帝の寵愛を独占しようとしての催しと誤解してはならない旨が明記されている。『源氏物語』の作者は、「天徳内裏歌合」の行事を踏まえることによって、一見「政治的」とも見える「絵合」の行事が、実は「政治的」ではないことを暗示していたと考えることができるのではなかろうか。}, pages = {84--73}, title = {源氏物語と絵合}, volume = {44}, year = {2006} }